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「マッターホルン北壁」小西政継
昭和43/山と渓谷社 1970年代に日本の登山界をリードし続けたのは、“国際レベルで高度な登攀を目指す先鋭クライマー集団”小西政継率いる山学同志会。小西政継は、戦後の・・・というよりも、日本登山史上のビッグネームとして…
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画文集「山とある日」上田哲農
昭和42/三笠書房 すごい“お宝本”を手に入れてしまった! 20年間も山岳書を蒐集していると、こういうラッキーチャンスに巡り合うこともあるもんだ。 『山とある日』は、『日翳の山 ひなたの山』 (昭33/朋文堂)に…
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「垂直の上と下」小森康行
昭和56/中央公論社 小森康行も、また“スーパーアルピニズム”の黄金期に活躍した名クライマーの一人。古川純一らとともに、ベルニナ山岳会から日本クライマースクラブ(J.C.C.)を設立。多くの初登攀記録を持つ一方で、山岳…
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「わが岩壁」古川純一
昭和40/山と渓谷社 昭和30年代の前半、岩壁初登攀の黄金期に活躍した名クライマー・古川純一の処女作。既に当ブログで紹介した、吉尾弘・松本龍雄・芳野満彦らRCCⅡの個性的な登攀記とともに、当時の若いクライマーに強い影響…
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「山靴の音」芳野満彦
昭和34/朋文堂 マロリーやシプトン、そしてヒラリーのごとく「山がそこにあるから」といって、僕は登りたくない……。モルゲンターレルのように、また彼の語る水晶採りのお爺さんのように「そこに何かがあり」それを僕は求めていき…
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「銀嶺に向かって歌え クライマー小川登喜男伝」深野稔生
2013/みすず書房 「行為なくしては山はない。情熱なくしては、いかなる偉大なことも起こりえない。山への情熱は、山に行くことのうちに純化されるだろう。」このブログでは珍しく、新刊を紹介します。昭和初期を代表する伝説的な天…
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「限りなき山行」-あるくみるきく№147-細貝栄
1979/近畿日本ツーリスト 垂直軸と水平軸の間を彷徨う、情念にとり憑かれた単独行者。氏の記録・手記は『あるくみるきく147号』という小冊子に「限りなき山行」と題してまとめられている。定価150円。全48ページ中.42ペ…
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「岩登り術」藤木九三
大正14/RCC事務所榎谷徹蔵 藤木九三・榎谷徹蔵・水野祥太郎ら関西のクライマーが集まり、日本でははじめての岩登りを専門とするグループ RCC(ロック・クライミング・クラブ)が大正13年(1924年)に神戸で誕生した。…
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「日翳の山 ひなたの山」上田哲農
昭和33/朋文堂 「行為」は「ひなたの山」、「思索」は「日翳の山」と考えて、これは車の両輪の如く、離そうとして離れないし—-登山がスポーツの王とされるゆえんもここにあり、書名にしたわけです。どうやら一生を通じ…
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「稜線 - 追悼 吉野寛-」吉野あつ子
1985/私家版 1983年10月8日。生と死を分けた運命のその日、エベレスト山頂でいったい何が起こったのか…。日本人として初めて世界最高峰の無酸素登頂に挑んだトップクライマー吉野寛とその壮絶な最後については、『精鋭たち…
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「アルプスに賭ける 穂高からアイガーへ」芳野満彦
昭和39/実業之日本社 名著『山靴の音』(昭34/朋文堂)につづく芳野満彦(本名=服部満彦)の2作目。文学的な香りさえする前作と比べると、かなりラフに書かれたという印象のエッセイ集…、というよりも雑文集。この手のアクの強…
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「屏風岩登攀記」(新装復刻版)石岡繁雄
2007/あるむ “戦後登山史の幕開けを飾るビッグクライム”、穂高屏風岩正面壁(中央カンテ)初登の全貌を記した名著 『屏風岩登攀記』の新装復刻版です。初版(昭24/硯学書房)も持っているし、再販モノも以前に読んでいるは…
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「ウルタルⅡ峰 さくっと登ってきます」日本山岳会東海支部・岐阜大学雷鳥クラブ編
1997/私家本 1996年8月。当時未踏峰としては第3位(※許可の取れる山としては最高峰)の標高をもつウルタルⅡ峰(7388m)が、たった二人の若者によって初登攀された。本書は、その全記録と、残念ながら下山後に亡くな…
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「平成21年4月 北アルプス鳴沢岳遭難事故調査報告書」
平成22/鳴沢岳遭難事故調査委員会・京都府立大学山岳会 昨年4月。トップクライマーでもあり、冬の黒部に精通した伊藤達夫氏と2人の学生が亡くなった遭難のニュースは衝撃的だった。報告書を読むと、なんともやり切れずとても暗…
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「新編 風雪のビヴァーク」松濤明
2000/山と渓谷社 “山と渓谷社創立70周年記念出版”と銘打ったヤマケイ・クラシックスシリーズのうちの一冊。ただの新装版か?と思いきや、さに非ず。まったく油断していました。“新編”と書いてある意味に気付かなかった(俺…
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「辻まこと 山とスキーの広告画文集」秀山荘
2010/山と渓谷社 「道具は揃ったかい?ヒマラヤもいいけど ウラヤマもいいぜ!遭難するなら、ぜひ当店内でドーゾ.」「最も高いとこへ登った山ヤがえらい登山家なら、遭難後昇天した山ヤは最高の登山家である.」 辻まこと(本…
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雑誌「山と高原」№335~「ケルン」№344
1964~1965/ 朋文堂 45年以上も前の雑誌だがこれが素晴らしい。まず装丁(表紙・背表紙)のデザインが、まったく古さを感じさせず斬新だ。そして、企画・編集のセンスが抜群にイイ。資料性も高く、重要な雑誌だと思う。話は…
